上の10本は、手話しゅわのアプリ教材から公開している挨拶の単語動画です。まず3語を選び、通常速度で全体を見てから、分からない箇所だけ0.5倍で見直してください。10語を一度に覚える必要はありません。
手話は手だけで表すものではない
音声日本語が声の高さや間を使うように、視覚言語である手話も複数の情報を同時に使います。動画を見るときは、手だけに視線を固定せず、顔から上半身までを一つの画面として見ましょう。
| 観察点 | 確認すること |
|---|---|
| 手形 | 指や手全体の形が途中でどう変わるか |
| 位置 | 顔・胸・身体の前など、どの空間で表すか |
| 動き | 始点と終点、方向、繰り返し、速さ |
| 向き | 手のひら・指先がどちらを向くか |
| 非手指要素 | 表情、視線、口の動き、うなずき、身体の傾き |
具体的な形や動きは、対象と出典が明確な実演動画で確かめてください。文章だけを読んで動きを再現すると、重要な情報を取り落としやすくなります。
日本手話・日本語対応手話・指文字を同じにしない
日本手話
日本手話は、独自の語彙と文法を持つ手話言語です。日本語を手の形へ逐語置換するものではありません。
日本語対応手話
日本語の語順や語彙に対応させて手話表現を用いる方法を指すときに使われる名称です。実際の使われ方や呼び方には幅があるため、学習素材がどの方針か確認しましょう。詳しくは日本手話とはで整理しています。
指文字
指文字は日本語の音節を一文字ずつ表す仕組みで、人名や地名などに使えます。会話では、指文字と手話の語彙の役割を分けて学びます。
最初に触れたい基本10語
このページの無料動画に合わせ、最初の10語を次のように選びました。日常の挨拶を試すための編集上の選定で、公的な標準リストではありません。
| 使う場面 | 見る動画 |
|---|---|
| 朝・昼・夜に会ったとき | おはよう・こんにちは・こんばんは |
| 一日を終えるとき | おやすみなさい |
| 感謝とその返答を学ぶとき | ありがとう・どういたしまして(いいよ) |
| 活動をねぎらうとき | お疲れさま |
| 謝る場面を考えるとき | ごめんなさい |
| 注意を向けてもらいたいとき | すみません(呼びかけ) |
| 頼みたいことがあるとき | お願いします |
同じ日本語でも複数の使い方があります。とくに「すみません」は、この動画では呼びかけとして扱っています。「お願いします」の単語動画を、どの場面の「よろしくお願いします」にもそのまま当てはめないでください。
3語を見た後に、見本を閉じて練習する
見る・思い出す・確かめる
「おはよう」「こんにちは」「ありがとう」を一語ずつ、次の順で試します。
- 通常速度で、手・顔・身体の動きをまとめて見る。
- 動画を止め、覚えている部分を思い出す。
- 0.5倍で見直し、形・向きなど迷った点を一つメモする。
- 通常速度へ戻して確認し、翌日もう一度試す。
10語に触れたら、無料の挨拶クイズで意味を見分けられるか試せます。点数は掲載動画の読み取り結果で、自分が表した手話の正確さを判定するものではありません。
単語から会話へ進むとき
以下は次に学ぶ課題です。この10本は単語単独の映像で、「分からない」「もう一度」などの会話の実演は含んでいません。
最初は長い自己紹介を暗記せず、次の役割を一つずつ練習します。
- 挨拶して注意を向け合う
- 自分の名前を伝える
- 相手の表現が分からないときに止める
- もう一度、ゆっくり表してもらう
- 最後に感謝を伝える
「分からない」と伝えれば、会話を続けられます。相手の表し方をまねる前に、もう一度お願いする方法を身につけましょう。
挨拶の次に学ぶ、別れ・手助け・意思表示
基本の範囲は「こんにちは」「ありがとう」だけではありません。会話を終える、助けが必要か尋ねる、理解できたか返すという三つの役割を足すと、相手の反応を受け止める練習になります。
| 会話の役割 | 練習する意味の例 | 気をつける点 |
|---|---|---|
| 別れ | さようなら/また会いましょう | 次に会う予定があるか、場面も見る |
| 手助け | 困っていることはあるか/手伝いは必要か | 手伝いが必要だと決めつけず、返答を待つ |
| 理解の確認 | 分かった/分からない/もう一度 | 分かったふりをせず、確認方法を選ぶ |
ここに示した日本語は学習課題です。上の無料10本に、この三分野すべての実演が含まれるわけではありません。日常会話のページで練習場面を選び、対応する教材で動きを確かめてください。
子ども・職場・講座の復習では教材を変える
神奈川県の教材案内には、子ども向け冊子、会話、災害・緊急時、職場の講習会の復習などの入口があります。全部を順番に見る必要はありません。親子なら身近な話題、仕事なら自分の担当場面というように、使う目的で選びます。
有料の講座や動画システムは、無料の会員登録と無料視聴を同じ意味にしないことも大切です。購入前に、対象レベル、視聴期限、質問できる範囲、試し見の有無を確認しましょう。
7日間の始め方
一日15分を取れる場合の練習例です。7日での習得を約束するものではなく、同じ日を繰り返しても構いません。
| 日 | 15分の練習 |
|---|---|
| 1日目 | このページの3語を見て、顔と上半身も観察する |
| 2日目 | 挨拶3語を通常速度で見分ける |
| 3日目 | 感謝・ねぎらいの語をスローで観察する |
| 4日目 | 指文字で自分の名前を確認する |
| 5日目 | 覚えた挨拶と、名前の指文字を別々に見直す |
| 6日目 | 挨拶10問クイズで迷った語を見つける |
| 7日目 | 迷った語を見直し、講師に確認したい点を一つ書く |
地域差と動画の見え方に注意する
手話には地域・世代・話者による表現差があります。教材と違う表現に出会っても、すぐに誤りと決めず、本人や地域のコミュニティに確認してください。また、ミラー映像、相手視点、別角度の映像を混同しないことも重要です。
最初の10語より先に身につけたいこと
十語に触れたら、無料クイズで迷った語へ戻りましょう。次に「分からない」「もう一度」を学ぶときは、その表現を扱う実演や講座で確かめます。手形だけを採点せず、位置、動き、向き、表情や視線まで見ます。地域や話者による違いに出会ったときは、一方をすぐに誤りと決めず、使う相手や出典を確かめてください。