「はじめまして」は、初対面の会話を始める表現です。一語で終わらず、名前、所属、相手への質問へつなげると実際の会話に近づきます。具体的な手形や動きは、実演者と出典が明確な動画で学んでください。
30秒で分かる使い方
会う前に準備する三つのこと
自分の名前の読み、話したい話題一つ、分からなかったときの確認方法を用意します。名前は指文字一覧で必要な文字を探せます。趣味や所属を一度に長く説明しようとせず、「名前が伝わったか」を確かめてから次の話題へ進みましょう。事前に「まだ勉強中なので、分からないときは書いてもらえると助かります」と紙や画面に用意しておく方法もあります。
初めて会う相手へ注意を向け、挨拶を伝えた後に自己紹介へ進みます。日本語の「はじめまして」を一文字ずつ置き換えるのではなく、公開資料で紹介される「初めて」と「会う」の構成を、実演・文脈と一緒に確認します。
使う主な場面
- 対面で初めて会う
- オンラインで初めて話す
- 学校・職場で紹介される
- イベントや地域活動で自己紹介する
初対面ではない相手へ毎回使う定型句とはせず、誰とどの時点で初めて会うのかを考えます。
動画を見る順番
| 段階 | 観察すること |
|---|---|
| 通常速度 | 挨拶全体の意味、視線、間 |
| スロー | 手形、位置、動き、向き |
| 構成ごと | 「初めて」「会う」と説明される部分 |
| 対話 | 相手の返答と話者交代 |
ミラー映像と相手視点を取り違えないよう、動画の表示を確認します。手だけでなく、顔から上半身までを見てください。
「はじめまして」を公式教材で確認する
群馬県「手話で簡単なあいさつをしてみよう」に「はじめまして」の図と説明があります。図が示す部分と動きを順に確かめ、不明な向きやつなぎ方は教室で確認してください。本ページに独自の「はじめまして」の実演動画は掲載していません。
自己紹介へ進むときは、神奈川県の自己紹介動画で名前を伝える例を見られます。ただし、ここで挙げた二つは同じ場面を撮った連続動画ではありません。複数教材をつないで唯一の会話の型にしないようにします。
自己紹介へつなぐ
名前
一般の語彙としての「名前」と、自分の固有名詞の伝え方は分けます。名字に既存表現があるかを確認し、必要なら指文字や筆談を使います。詳しくは名前の伝え方を参照してください。
所属や好きなこと
初回は一項目だけにします。「学校」「仕事」「住んでいる地域」「好きなこと」のいずれかを選ぶと、相手も質問しやすくなります。
よろしくお願いします
「よろしくお願いします」は初対面の結びに使われる例がありますが、日本語の定型順をそのまま唯一の手話会話にしません。相手の返答を待ちます。
初対面のミニ会話テンプレート
- はじめまして
- 私の名前は○○です
- ○○に住んでいます/○○が好きです
- よろしくお願いします
- お名前は何ですか
- 分からなければ、もう一度・ゆっくりを頼む
このリストは含めたい情報を並べたものです。実際の手話の語順や表情は、対象と出典が明確な対話動画で確かめます。
苗字・年齢・趣味のどこまで話すか
自己紹介は、情報を全部出す課題ではありません。相手と話しやすい話題を一つ渡す、という目安で十分です。
苗字と名前は、本人の読みを優先する
同じ漢字でも読み方が異なるため、文字だけから決めません。名前に使う指文字を一文字ずつ確認し、必要なら漢字と読みを紙に書いて示します。既存の手話表現で名前を表す場合も、本人が使っている方法を確かめてください。
年齢は、話したいときに加える
年齢は自己紹介の必須項目ではありません。練習のためなら架空の設定にできます。数字を調べるときは数字のページで、数そのものと年齢という用途を区別します。
| 話題の候補 | 自分から話す範囲 | 相手へ尋ねるとき |
|---|---|---|
| 趣味 | 最近楽しんだこと一つ | 詳しい個人情報を求めない |
| 地域 | 市区町村など差し支えない範囲 | 自宅の詳しい住所を求めない |
| 学校・仕事 | 伝えたい役割や分野 | 答えたくない選択を残す |
相手の返答から話題を広げ、用意した原稿を最後まで言い切ることを優先しないようにしましょう。挨拶一覧で朝昼夜の入口を確かめ、自己紹介の後は感謝や次の約束まで必要な範囲で学びます。
ありがちなつまずき
- 挨拶を表した直後に視線を外す
- 自分の台本だけを続け、相手の返答を待たない
- 名前をすべて自動生成された手話ネームで表す
- 手話と指文字の役割を混同する
- 教材と違う地域表現を誤りと決める
手話ネームは本人やコミュニティとの関係を無視して自動生成しません。
よくある質問
初対面なら必ず最初に使いますか
日本語の固定順を唯一の会話規則にはしません。紹介のされ方、既に名前を知っているか、対面かオンラインかなど場面を確認します。
名前まで一気に表した方がよいですか
速さより区切りと相手の読み取りを優先します。初対面の挨拶後に短い間を置き、名前が伝わったか確認してから所属へ進みます。
利き手が違う動画は使えますか
映像の左右表示を確かめ、相手視点でも読み取ります。ミラーと相手視点を混同しないよう、動画の表示説明を先に読みましょう。
自己紹介の最初の一往復へ
「はじめまして→名前→相手への質問」の短い一往復を作ってください。名前は指文字、既存の表現、筆談などから相手と確かめやすい方法を選びます。慣れたら30秒の自己紹介へ広げましょう。