銀行で利用できる手話・筆談・ビデオ通話・電話リレー等の支援は、銀行、店舗、手続き、受付時間によって異なります。短い用件確認は手話や筆談で進められても、口座開設、送金、ローン、投資商品、本人確認等は契約内容を正確に理解する必要があります。簡易な手話だけで署名・同意を求めず、本人が希望する通訳・文字情報を準備してください。
「銀行」という単語の手話を見たい方へ
単語の動きは、出雲市の「やさしい手話『銀行』」で確認できます。日本銀行の業務を手話で説明する動画や、銀行の通訳サービスとは目的が異なるので、まず見たい情報を選びましょう。口座の手続きや紛失の連絡をしたい方には、以下で銀行ごとの窓口と確認点を案内します。
利用できる支援は銀行ごとに異なる
使える窓口の例:りそなグループ
りそなグループの手話通訳サービスは、手話や文字チャットで連絡する方法を案内しています。対象は紛失・盗難等による利用停止の連絡や、商品・手続きの一般的な照会です。すべての取引をその場で実行できる窓口という意味ではありません。
2026年9月9日の案内では、紛失等の連絡は同サービスで8〜21時、一般的な問い合わせは平日9〜17時です。同ページに案内される電話リレーサービスとは利用時間・費用条件が違います。利用時は自分の取引銀行の公式案内を開き、対象の用件と受付時間を確認してください。
来店の準備には「したい手続き/確認したい金額/必要書類/希望する連絡方法」の四項目をメモします。暗証番号をメモ欄へ書いて見せる必要はありません。金額や契約条件は、通訳・筆談などで説明を受けた後、書面の該当箇所でも照合しましょう。
各社の公式ページで、次の違いを確認します。
- 店舗での筆談器・コミュニケーションボード。
- タブレット等の遠隔手話通訳。
- ビデオ通話・手話デスク・文字チャット。
- 電話リレーサービス等からの連絡への対応。
- 対象業務、受付時間、予約、本人確認。
- 紛失・盗難・不正利用時の緊急窓口。
「手話対応」と書かれていても、すべての金融商品・手続きを扱えるとは限りません。対象外業務と代替窓口まで確認します。
| 確認項目 | 銀行へ尋ねること |
|---|---|
| 対応言語・手段 | 日本手話、文字、遠隔通訳等の選択肢 |
| 対象業務 | 口座、住所変更、送金、カード、ローン等 |
| 本人確認 | 必要書類と通訳利用時の手順 |
| 受付 | 日時、予約、店舗・オンライン |
| 費用 | 支援利用、通訳、通信に関する扱い |
| 緊急 | 紛失・盗難・不正利用の文字連絡先 |
三菱UFJ銀行・みずほ銀行の利用方法も確認する
| 公式案内 | 接続方法 | 特に確認したい対象範囲 |
|---|---|---|
| 三菱UFJ銀行 | Teams・LINE・FaceTimeのテレビ電話 | 喪失時の取引停止と商品・手続きの照会。一部カードなどは対象外 |
| みずほ銀行 | LINE・FaceTimeのビデオ通話 | 個人の紛失・喪失連絡と商品・手続きの照会。個別の取引内容や法人の問い合わせは対象外 |
両行とも、ここで紹介している窓口はLINEのトークへ文章を送れば受け付けてもらえるサービスではありません。銀行の公式ページから指定のアカウント・通話方法を確認します。一般照会と喪失連絡では受付時間が異なり、通信料などの条件もあります。上の表は2026年9月10日確認時点の概要なので、利用直前に公式案内の対象業務と時間を読み直してください。
来店前に確認すること
- 行いたい手続きの正式名をメモする。
- その手続きが希望する支援の対象か公式サイトで確認する。
- 予約、受付時間、必要書類、印鑑等を確認する。
- 手話通訳者を銀行が用意するか、自分・自治体が手配するか確認する。
- 通訳・同行者へ共有してよい情報の範囲を本人が決める。
- 手数料・条件・リスクを受け取れる文字資料を依頼する。
第三者へ暗証番号、パスワード、ワンタイム認証コードを教えません。通訳者がいる場合も、入力や署名は本人が銀行の指示に従って行います。
窓口で伝える基本事項
具体的な手の形や動きは文章から推測せず、ろう者が実演し、金融場面の説明と出典が示された動画で学びます。
来店目的
口座を作る、入金・出金、振込、住所・氏名変更、通帳・カード、相談、予約あり・なし等を示します。似た手続きがあるため、申込書名や公式画面も見せます。
金額・口座・日付
数字は誤りの影響が大きいため、手話だけでなく書面・画面で相互確認します。桁、通貨、手数料、受取日、振込先名義を一項目ずつ確認し、確認画面を急いで閉じません。
本人確認・書類
何のための確認か、どの書類が必要か、コピー・保存の扱い、返却物を説明してもらいます。同行者ではなく本人へ直接説明し、質問する時間を確保します。
契約・リスク説明
金利、手数料、期間、解約、元本・為替等のリスク、個人情報の利用を理解できる言語・形式で受け取ります。分からない状態で「はい」の手話や署名を求めず、専門通訳、書面、持ち帰り検討を選べるようにします。
紛失・盗難時の連絡手段
カード・通帳・スマートフォンを紛失した場合は、銀行の公式な緊急窓口へ速やかに連絡します。手話デスクの受付時間外に使える文字・電話リレー・Web停止機能を平時に確認してください。
連絡時に整理する情報は、本人の氏名、対象サービス、発生時刻・場所、最後の利用、必要な停止です。ただし、検索広告や届いたSMSのリンクから暗証番号を入力せず、公式アプリ・公式サイト・カード記載の連絡先を利用します。
個人情報・詐欺への注意
- 「手話対応」を名乗る相手でも、公式窓口か確認する。
- 画面共有や遠隔操作アプリを安易に許可しない。
- 暗証番号、認証コード、秘密の質問を伝えない。
- 家族・通訳者が同席しても、本人の同意と役割を確認する。
- 不明な契約はその場で急いで署名せず、別の支援を依頼する。
- 詐欺が疑われる場合は銀行と公的な相談・警察窓口へ連絡する。
手話翻訳アプリへ口座番号・本人確認書類を入力すると、個人情報が外部へ送信される可能性があります。利用規約・データ処理が確認できないサービスへ金融情報を入れません。
支援を受ける側・提供する側の確認
利用者は希望手段と分からない点を伝え、行員は通訳者でなく本人へ直接話します。遠隔通訳を起動する前に、運営者、守秘、対象業務、録画・保存の有無を説明します。通信が切れた場合は筆談・書面へ切り替えます。
一般の来訪・待機・場所案内は受付で使う手話、接客全体は接客で使う手話で練習できます。
公式窓口を探すところから、問い合わせ後まで
自分の銀行の案内が見つからないとき
全国銀行協会の障がい者向け相談窓口一覧から取引銀行の案内を探せます。ただし、会員銀行のうち届出のあった銀行の一覧であり、掲載されていないことだけで「支援がない」とは判断できません。銀行の公式サイトで「手話」「筆談」「聴覚障害」「お問い合わせ」も確認してください。
店舗へ行く前に、用件を「一般的な制度を知りたい」「自分の口座で取引したい」「緊急に停止したい」の三つに分けると、窓口を選びやすくなります。手話通訳サービスで説明を受けられることと、その接続中に取引できることは別です。
ソニー銀行の例:一般照会と口座の手続きを分ける
ソニー銀行の手話・筆談サービスは、委託先の通訳者を介して銀行へ問い合わせる仕組みです。公式案内では一般的な商品・サービスの説明が対象で、口座番号などの個人情報を通訳者へ伝えないよう求めています。また、品質向上と内容確認のための録画についても案内されています(2026年9月10日確認)。
| 問い合わせたいこと | 接続前に整理する内容 |
|---|---|
| 口座開設の必要書類 | 希望する口座・手続きと、公式案内で分からなかった箇所 |
| 手数料や利用条件 | サービス名、利用方法、確認したい条件 |
| 自分の口座の取引 | 一般照会の対象外にならないか、対応する本人確認窓口 |
| 問い合わせ後の続き | 次の手続き、必要書類、連絡先、回答を受け取る方法 |
案内を受けた後は、「今日完了したこと/別途必要なこと/期限」を分けて控えます。書類を提出しただけなのか、手続き自体が完了したのかを、本人が確認できる状態で終えることが大切です。
契約内容は手話以外でも確かめる
- 利用できる手話、筆談、遠隔通訳の時間と対象業務を銀行へ尋ねる。
- 金額、本人確認、契約条件を書面でも照合する。
- 暗証番号や認証コードは通訳者や第三者へ伝えず、紛失・盗難時の公式連絡先を保存する。